マルチチャンネル光パワーメータ


国内大手通信キャリア 様
24ch光パワーメータを光損失変動の長期検証試験装置として導入。
FTTHやブロードバンドネットワーク構築に必要な、光ケーブルをはじめとする各種パーツ(光コネクタ・スプリッタ・クロージャ・ラックに至る機器、部材)の長期検証試験を効果的に行えるようになり、業務効率が向上した。

効果

お客様のニーズ・課題

  1. 出来るだけ多くのチャンネルで試験したい。
  2. アナログ出力のように細かい変動が見たい。
  3. データが膨大になるので保存方法を工夫したい。
  4. 1chパワーメータとオシロスコープを複数台並べて使いたいので、置き場に困っている。

導入効果

  1. 48ch一括測定が可能になり、且つ全チャンネル10回/秒の測定がUSB通信で出来るので、スッキリした装置構成で長期試験が出来るようになった。
  2. オシロスコープ利用の場合と比べ、設置スペースの縮小化や設備費用の軽減に繋がったので、費用対効果が大きい。
  3. 測定データは時分割されたテキストファイルに保存されるので管理し易くなった。

現状

お客様の主な業務

  • 光デバイス(パッシブ部品)の検証
  • 各仕様品や新規開発品の環境試験、機械試験、暴露試験を行うセクション
  • ユーザーリクエストによる使用実績品の再検証

導入前までのお客様の状況

  • 1又は2chの光マルチメータとオシロスコープを複数台使い、損失の変動値をアナログで測定

現状の問題点と要望

  • 故に24chともなると、測定器の数が多くなりデータをまとめるのが困難
  • 6ヶ月間検証し続けても、65536個以上になってもデータを取り続けたい
  • しきい値を設け、しきい値を超えた時の時間と値を残したい
  • 担当が代わっても、誰でも使える操作が簡単なシステムがいい
  • 限られた予算枠内で実現したい(予算250万円)

導入までのフロー

導入背景

測定機器の設置スペースを小さくする事と、業務の費用対効果を向上させる。
各種光デバイスの環境検証試験は、光損失の挙動を細かく測定する必要があり、アナログ出力によるオシロスコープ測定で実施するしかありませんでした。また一度に行う芯線の数も多いので、1~2ch光マルチメータとオシロスコープを沢山並べて測定するには場所も予算にも無理がありました。

選定理由

1又は2chの光マルチメータを使った従来の測定システムと比べ、設置スペースの簡素化だけでなく、制御(運用)のし易さやコストパフォーマンスが高いなど、 全体的なメリットが大きい為。
選定のポイントは、
①わずか482(W)×100(H)×320(D)mmで従来以上のパフォーマンスを確保。
②既存の(余っている)光源を活用出来る事。
③測定器の制御はUSBで経由され、日本語のソフトで簡単に運用出来る事。
④将来増設する時でもUSB接続で簡単に対応出来る事。

システム内容

マルチチャンネル光パワーメータと制御ソフト、USBコードも含めたシステム。
(光源はお客様所用の製品を流用)

①光センサ部:Opto Test社のInGaAs24chパワーメータ。
②光源部:お客様所有の各種安定化光源と、光源分岐用の光スプリッタBox。
③制御部:LabView信頼性試験プログラムソフトウェア、WindowsXPパソコン。
④通信部:USBポート。

導入効果

4chごとに波長を設定出来たり、損失変動のエラー警告を活用出来たり、またデータの管理が楽なので、業務内容が軽減され仕事効率が向上した。
複数チャンネルの場合、測定シーンは様々です(8ポートしか測定しない時や、一度に複数波長の測定をしたい時など)。 長期試験の場合は空いているポートを途中から運用したり、各ポートそれぞれ別の波長で測定するニーズが高くなります。本装置では4chごとのグループで波長や時刻などの各設定が出来るように、また 測定中でもデータを取得出来るようになりましたので、測定途中でのデータが分析出来たり、しきい値によるエラー警告も活用出来るので業務の負担も軽減されました。

今後の展望

各地の施設で誰でも使えるフレキシブルな運用を図る。
スキルの有無や装置に対する認知度の関係なく、誰でも簡単に運用出来る装置として期待出来ます。